しかし、「口下手」は生まれつきの性格ではありません。実は、口下手の人にはいくつかの共通する原因があることを理解し、適切な対策を講じることで、誰でも話す力を高めることができます。
このコラムでは、あなたが口下手になってしまう原因をパターン別に解説し、すぐに実践できる具体的な対策法を解説していきます。
そもそも口下手とは?
「口下手」とはつまり「会話する事が苦手」なことを指します。会話が苦手だと自覚している人のパターンで最も多いのは、おとなしい性格、引っ込み思案など、人と積極的に会話するのが得意でないタイプの人です。ただ、会話が下手なのは、おとなしいタイプばかりが当てはまるわけではなく、自分の話ばかりしたり、話の腰を折ってしまったり、一般的に見れば話すことが好きなタイプも含まれます。他にも、会話がかみ合わず、相手をイライラさせたり、関係性を悪くさせたりしてしまうといったお悩みや、言いたい事をすぐ口に出す、攻撃的なコミュニケーションを取ってしまうというような人も、言葉で人を傷つけ、知らず知らずの間に孤立してしまうことになります。
口下手は治せるのか
さまざまなタイプの「口下手」の方に必要なのは、自分がどのような原因で「口下手」になってしまっているのかを知ること、つまり、何が原因で相手とのコミュニケーションミスが起こっているのかを分析することです。相手とのコミュニケーションをスムーズにするには、まず自分のコミュニケーションの取り方を知り、課題点を認識するのが第一歩です。そうすれば、「会話が苦手で人を避けている」ことが原因であれば、少しでも「人と接点をつくり会話する」ことを意識する、「言葉がきついと言われる」のであれば、「できるだけ優しい言葉を使う」ことを意識してコミュニケーションをとることが出来ます。
コミュニケーションの多くの問題点は、「なぜうまくいかないのか?」が性格上の問題とされ、非常にあいまいで、改善されないまま悩み続けることです。しかし、会話を含むコミュニケーションは、習得可能なテクニックです。「口下手」は、自覚している部分の改善努力や、人から指摘されたことを治すなど、日々のコミュニケーションの姿勢を変えていくことで十分克服可能です。
口下手の改善方法
口下手は、ちょっとした意識の変化や日々のトレーニングで改善できます。ここでは、明日からすぐに始められる具体的な5つの方法をご紹介します。質問力を磨く
口下手な人の中には、「何を話そう……」と自分が話すことにばかり意識が向いてしまう人もいます。その場合は、相手に気持ちよく話してもらうことを目標にできると良いでしょう。相手に興味を持ち、「なぜそう思ったのですか?」「具体的にはどんな経験をしましたか?」 といったオープンな質問を投げかけることで、口下手な方でも自然と会話が弾みます。語彙力を増やす
ボキャブラリーが少ないと、自分の気持ちや考えを正確に表現するのが難しく、何が言いたいのかが伝わりにくくなりやすいです。語彙力を増やすには、本や新聞、雑誌を積極的に読み、知らない言葉や表現に出会ったらメモを取るのがおすすめです。日頃から言葉に意識を向けることで、表現の幅が広がり、話すことへの苦手意識が薄れていきます。結論から話す習慣をつける
何を言いたいのか分からず、話が長くなってしまう人は、まず結論から話す練習をしましょう。たとえば、「〇〇は~~です。なぜなら……」のように、最初に最も伝えたいことを断言します。これにより、話の軸が定まり、聞き手も話の全体像を把握しやすくなります。聞き役になる
口下手な人は、聞き役に徹することもおすすめです。会話の中では聞き方の技術を「傾聴」とよび、話すことと同じくらい重要なスキルです。まず、傾聴で重要なのは「共感」です。特に女性同士の会話は、論理的に結論を導き出すというよりも、共感を目的としています。話し手に共感を示すには、表情やうなずき、あいづちといった分かりやすい「返し」をすることが重要です。例えば友達同士の会話の中で発言するのがちょっと苦手・・といった会話が苦手な消極的タイプの方や、友人や同僚と最初は仲良くできるけれど、いつも次第に距離を置かれてしまう「言いすぎてしまう」タイプの人におすすめです。