普段、ビジネスやプライベートで人と会話をする際に、話が伝わっていないことに気づいた、または「よくわからない」と相手から言われたなどの経験を持つ方もいるのではないでしょうか。
相手に自分の言いたいことを正確にわかりやすく伝えるためにはテクニックとポイントを押さえることが必要です。相手に伝わる話し方の必要性や伝わらない原因、相手に伝えるポイント、相手に伝わる話し方のテクニックを解説します。
相手に伝わる話し方の必要性と伝わらない原因
なぜ相手に伝わる話し方が必要なのでしょうか。また相手に伝わらない原因も見ていきましょう。
相手に伝わる話し方の必要性
意外と伝わっていない事実
相手に自分の話の内容が伝わっていると思っていても、実はそれが思い込みであることもあるのです。特に日本は「その場の空気を読む」「暗黙の了解」といった文化があるため、言葉が足りずに誤解を生むこともあります。自分の話は意外と伝わっていない事実を理解する必要があるでしょう。
ビジネスにおける重要性
特にビジネスの場での会話やスピーチは、人を動かしたり、利益をもたらしたりするために重要な活動の一つです。普段の上司と部下、チーム内、同僚同士のコミュニケーションはもちろんのこと、取引先や顧客との会話、プレゼンやスピーチなど、すべてにおいて相手に正確にわかりやすく伝えることの重要性は大きいものです。
誤解を生むことのリスクが大きい
特にビジネスにおいては、話が伝わらないリスクが大きくなります。ビジネスでは金銭的な損失が出ることがありますし、業務遂行上の危険を知らせる必要がある場合に、伝達ミスが起きると、労働災害が生じる恐れもあります。
このように、ビジネスシーンでは相手に話を伝える必要性が大きいといえます。
話が相手に伝わらない原因
では、相手に話が伝わらないときには、どのような原因があるのでしょうか。主に次の点が挙げられます。
- 論理的でない
- 緊張・準備不足
- 知識・言葉不足
- 話が長くて何を言いたいのかわからない
- 曖昧で何を言いたいのかわからない
- 自分の言いたいことばかり話している
- 声が小さい、滑舌が悪いなどで聞き取れない
このように、論理的でないことを中心に、緊張したり、準備や言葉不足になっていたり、話が長く、曖昧で何を言いたいのかわからなかったりすることがあります。
また自分の言いたいことばかり話すと、相手が受け取りにくいため、伝わらない原因となることがあります。
表現や内容に問題がなくても、声が小さい、滑舌が悪いことが原因で伝わらないこともあるでしょう。
このような状態では、相手に伝わらず、問題が生じてしまいます。
相手に伝えるポイントは「順番」と「言葉選び」にあり
相手に伝わる話し方には多数のコツがありますが、まずは相手に伝えるポイントを押さえておきましょう。大事なのは「順番」と「言葉選び」にあります。
話す順番の重要性
話す順番はとても重要です。
基本的にビジネスではロジカルスピーチを心がける必要があります。
ロジカルスピーチとは?
ロジカルスピーチとは、物事を論理的に話す手法です。論理的に話すことで、自分の考えを正しく理解してもらい、相手に行動を起こしてもらうことができます。
ロジカルスピーチは説得力が生じ、コミュニケーションロスを低減することができます。また、ビジネスにおいてはビジネスチャンスを得やすくなります。
ロジカルスピーチでないと伝わらない理由
ロジカルでない話し方は、主観的、感情的になりがちで、主張に対して理由がほとんど言及されないこともあるため、相手は理解しがたくなります。
また結論が見えず、「何が言いたいのかわからない」と思われることもあります。
一方、ロジカルに話すことは、相手が誰であっても、またどんな状況でもスムーズに相手に伝わり、意思疎通が図れるメリットがあります。
ロジカルスピーチの話す順番
ロジカルに話すには、適切な順番があります。
- 結論
- 理由
- 詳細
- 結論
まず結論を述べ、次にその結論に至った理由を述べます。結論は複数あることもあります。その後、理由の詳細を述べます。最後にもう一度結論を述べ、締めます。
これが基本の流れですが、さらにテクニックを加えることで、相手に伝わりやすくなります。そのテクニックは後ほどご紹介します。
言葉選び・表現の重要性
次に言葉選びや表現の重要性についてご紹介します。いくら論理的であっても、曖昧な表現や、わかりにくい表現、冗長な話では伝わりにくくなります。
具体的かつ、誰もが理解できるわかりやすい表現を使い、簡潔にまとめましょう。
言葉の選び方や表現のコツについては、後ほどご紹介します。
相手に伝わる話し方のテクニック
相手に伝わる話し方の具体的なテクニックを見ていきましょう。
ロジカルスピーチ
先ほどお伝えしたように、ロジカルスピーチでは「結論→理由→詳細→結論」の流れが基本です。これに加えて、次のポイントを押さえることでより相手に伝わりやすくなります。
数字を使う
ロジカルスピーチに、さらに説得力を持たせるために、ポイントとなるのが客観性です。例えば、アンケート調査結果や統計データなどを利用します。つまり、数字を示すということです。
次の2つの文章を比べてみてください。どちらのほうが説得力があるでしょうか。
A「この商品を利用した多くの方が多大な効果を実感しています」
B「この商品を利用した65%の方が効果を実感していると回答しました」
Bのほうが説得力があると感じるのではないでしょうか。このように数字を用いて説明することで納得感が増し、伝わりやすくなります。
自分の「WILL(意志)」を入れる
ただ論理を述べるだけでは、伝わらないことがあります。そこに、話し手が「何を意図しているのか?」が見えないと、聞き手は「結局、どうしたいのか?」「どうすればいいのか?」と疑問が残ってしまいます。
ポイントは、自分の「WILL(意志)」を入れることです。
例えば、上司に失敗の報告をするときに、「こういう失敗をしました」「理由はこうです」「詳細はこうです」だけで終わらせてしまうと、上司は「その後、どうするのか?」と疑問が残ってしまいます。
理由と詳細を述べた後に、「その失敗をどう対処するのか(したのか)」、「今後、失敗しないためにどうするのか」などの「未来」の「WILL(意志)」を付け加えることが肝心です。
これにより、話全体に納得感が生まれます。
簡潔に要点をまとめる
話の冒頭や最後には、話の要点を簡潔にまとめるのも有効です。例えば「ポイントは3つあります」と最初に伝え、3つのポイントを簡潔に一言ずつ表現します。すると聞き手は頭が整理された状態で話を聞けるので、より理解しやすくなります。
5W1H
意外と盲点になりやすいのが、「5W1H」ができていないことです。
「いつ(When)」
「どこで(Where)」
「誰が(Who)」
「何を(What)」
「なぜ(Why)」
「どのように(How)」
この6要素のいずれかが不足していると話が伝わりにくくなるため、文脈に応じて意識的に加えるようにしましょう。
具体的にする
話の内容はできるだけ具体的にすることが有効です。具体例を入れることが有効ですが、聞き手が容易にイメージできるものにしましょう。
発声方法
先にお伝えした通り、声が小さかったり、滑舌が悪かったりすると話が伝わりにくくなります。発声方法も意識しましょう。
腹式発声
力強い声を出すコツとして腹式発声があります。アナウンサーはほとんどの場合、腹式発声で話しています。腹式呼吸により、お腹から声を出す方法です。お腹をへこませて、息を吐きながら発声する練習をしてみましょう。
滑舌をよくする
口の開閉が不十分だったり、舌の筋肉が弱っていたりする場合に、滑舌が悪くなります。舌の筋肉を鍛えるには「ラララララ」と連続で発声するのがおすすめです。
日頃から訓練することが大切ですが、すぐに改善するには、ゆっくり話すようにしましょう。
声のトーンは「ソ」が基本
人前で話すときは特に「ドレミファソ」の「ソ」の高さで話すと、自信のある明るい声になります。
話すスピードを考える
早口だと聞き取れないことがありますし、ゆっくり話しすぎても、聞き手はイライラしてしまうことがあります。適切な話すスピードを意識しましょう。
緊張対策
緊張していると、準備していたことがすべて話せず、結局、伝わらなくなってしまうことがあります。アナウンサーでも緊張するものなので、完全になくそうとするのではなく、和らげて、大きな失敗につながらないようにすることが大切です。
癖を封印する
緊張すると出やすい癖は人それぞれ異なりますが、多くの場合、「姿勢の乱れ」「目線の乱れ」「口調の乱れ」として表れます。これらの癖が出ると、聞き手に緊張していることが敏感に伝わってしまいます。多少であれば問題ないですが、過剰に伝わってしまうと聞き手は不安になり、話の内容に集中できなくなります。
緊張すると出る癖が出そうになったら意識して正すようにし、封印するようにしましょう。
堂々と見せるパフォーマンス
緊張が失敗につながらないようにするには、話しながら「堂々と見せる」こともポイントです。笑顔で、大きな声で堂々と話すように意識してパフォーマンスするのです。こうすることで、脳に「体がリラックスしてきました」というサインが伝わるので、心の緊張もほぐれ、良いパフォーマンスを引き出すことができます。
言葉の選び方・表現
先にお伝えした通り、言葉選びによって伝わり方が変わります。難しい専門用語を使うと意味がわからない人が出てくるため、容易に理解しやすい言葉を選びましょう。できるだけ小学生でもスッと理解できるものを心がけてください。
相手が新人や、異なる領域の人など、バックグラウンドが異なる相手の場合には、相手の視点を踏まえた言葉を選ぶのがポイントです。
まとめ
相手に伝わる話し方のテクニックとポイントをご紹介しました。ビジネスシーンでは特に相手に伝わる話し方が必須です。ポイントはロジカルに話して適切な順番を意識することと、相手視点の言葉選びにあります。
ぜひ日頃からの練習と実践に活かしてみてください。
その練習と実践に当たっては、改善を繰り返していくことが重要です。改善のためには客観的なプロの視点が必要になります。
お困りの場合には、ぜひKEE’Sにご相談ください。話し方のプロであるアナウンサーが丁寧に指導いたします。
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