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アナウンサーが教える上手な間の取り方と実践テクニック

一生懸命話しているのに、なぜか話が響かない、プレゼンで単調になりがちだと悩んでいませんか?多くのビジネスパーソンが、会話やプレゼンの内容を磨くことに注力しますが、人を惹きつけ、説得力を高める秘訣は、「間の取り方」という技術にあります。話し手にとっては時に気まずいと感じることもある何も言わずに沈黙する時間が、聞き手には非常に重要です。
上手な話し手は皆、この「間」を意図的に使いこなし、聴き手の感情と集中力をコントロールしています。本コラムでは、アナウンサーも実践する、即効性のある「間の取り方」を解説します。

良い間と悪い間

「間」には、効果的な「沈黙(ポーズ)」と、自信のなさを露呈する「フィラー(詰め物)」があります。沈黙は「考えている」「(聴き手の理解を)待ってくれている」という印象を与えますが、 「えーっと」「あのー」「まぁ」といったフィラーは話者が次に何を話すか決まっていない、あるいは準備不足であるという印象を与えるため、同じように間を取るものではありますが全く異なるものです。
対策としては、フィラーが出そうになったら口を開く代わりに、意識的に「意図的な沈黙」に切り替える練習をするのがおすすめです。

プロが使う「間の取り方」のテクニック

シーンによって間の取り方も異なります。日常会話やお客様のコミュニケーションにおける間と、プレゼンにおける間のテクニックをご紹介します。

会話で主導権を握る「会話の間」

・質問後の「シンキングタイム」

相手に質問を投げた後、すぐに追い打ちをかけず、3〜5秒待ちましょう。 相手に考える時間を与えることで、会話ではなく思考に集中させることができます。深い回答を引き出すために不可欠と言えるでしょう。

・共感のための「受け止め」

相手の発言(特に感情的な部分)を受け止めた後、すぐに返答せず、うなずきと共に数秒待つ間です。これにより「あなたの話を聞いていますよ」という安心感を与え、傾聴姿勢を示すことで信頼関係の構築に繋がります。

・オウム返しとセットの「確認の間」

悩んだ上での判断や、重要なトピックの決断において、「~については○○ですね」と相手の言葉を繰り返した後に間を取ることで、相手に「これで合っていますか?」と確認を促しつつ、納得感の醸成や聞き違いの防止にもなります。

プレゼンで聴衆を魅了する「プレゼンの間」

・聞き手の理解を促す「理解の間」

早口の人の話が右から左へと流れていってしまい、まったく印象に残らないという経験はありませんか。まさにそれは話しに間がないせいであり、頭の中で話題を整理する時間がなく、情報を消化しきれないことが原因なのです。
理解の間はそれまでの話を聞き手が理解し、スムーズに次に進めるようにするための「間」です。聞き手は話し手と違って、話の内容を事前に知っているわけではありません。そのため、今まで聞いた話を頭の中で咀嚼する間がないと、次の新しい情報が頭に入ってきません。
話し手(何度も練習している)と聞き手(初めて聞く話)の理解のスピード差を埋めるために必要なのです。
具体的にはセンテンスを終えた後に頭の中で「1、2、3」とカウントするとよいでしょう。沈黙の3秒は緊張を伴うため、意識的に長めに取ることが重要です。自己イメージでは「1.5秒も取れていない」ことが多いため、実際にストップウォッチで時間を計ってみることをおすすめします。

また、理解の間のあとは、転調といって、調子を変えて話し始めると話が転換したことがよくわかります。転調する際は、次に始まる話題に合わせて声のトーンを変えたり、スピードを変えたり、表情を変えたりすると良いでしょう。

・聞き手の注意を引き付ける「引きつけの間」

聞き手の注意を引き付けるために、強調したい言葉の前後に取る「間」です。無言の中に、聞き手への問いかけやワクワク感を演出する効果があります。代表的な引きつけの間には以下のものがあります。

●結論の強調

「日本アカデミー賞 最優秀賞は…(1〜2秒)…『〇〇』に決まりました」のように、聴衆の関心を引きつけるワードの直前に短めの間を取り、インパクトを最大化することができます。

●数字の強調

「この業界の成長率は、なんと…80%です…(短く間)…驚異的ですよね」のような、伝えたいメッセージとしての数字の後にも間を取ることで、その言葉を際立たせ強い印象を与えます。

次の文章で、引きつけの間を試してみましょう。
下線をつけた大事な言葉の前後に、1~3秒の間をおいて読んでみてください。

 ビジネスにおいて/AIとの協業/が当たり前に求められる時代。
 人とAIとの協業に投資することにより、2022年までに/38%の収益効果/が可能だと推測されています。また、生産性の向上だけでなく/新しいビジネスの創造や革新/にもつながります。

いかがでしょうか。強調したい言葉が、まるでそこにスポットライトが当たっているかのように、際立つのが実感できたかと思います。
間の天才と言えるスティーブ・ジョブズは、プレゼンの冒頭で、ツカミの一言を用いることが多いですが、登壇して最初の一言を発するまでに7秒の間をとった例があります。話し手が黙り込むと、聞き手は「どうしたんだろう?」という気持ちになり自然と注目します。
その心理を上手く利用するのが間のテクニックなのです。
ただ、あまりに頻発すると、何が大事なのか逆にわからなくなったり、聞き手がなれてしまい本当に大事なところで注目を集められなくなるため、絞り込んで使うことで効果を発揮します。

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プロの「間」は練習で必ず身につく

「間」は才能ではなく、技術ですので、トレーニングをすることで自分の話し方をさらなる高みへと成長させることができます。しかし、自分の話し方を客観的に分析し、“効果的な”間を取ることは難しいと感じる方も多いです。多くの人は、動画やテキストで知識を得ても、客観的なフィードバックと反復練習がなければ、実践でプロの「間」を使うことは困難です。

一流の話し方を身につける最短ルートは、プロの指導のもとで「間の取り方」を含めたプロの話し方を学ぶことです。話し方教室KEE’Sでは、アナウンサー講師による、課題やシーンに合わせた実践的な話し方が身に着くパーソナルトレーニングを提供しています。
「頭で理解する」から、「自然に使いこなせる」へ。 プロの話し方を習得し、説得力ある自分へと変わりたい方は、ぜひ一度体験レッスンをご検討ください。

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