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話し方教室 KEE’S ハイコンテクスト文化・ローコンテクスト文化 

ハイコンテクスト文化・ローコンテクスト文化 

考え方がロジカルになりきれないのなら、ビジネスシーンでの話し方くらいはロジカルでありたいと思うのですが、
そこでも欧米人の話し方がロジカルなのに対し、日本人の話し方は「わかりにくい」といわれます。

誤解のないように申し上げておきますが、これらの事象は日本人が劣っているからでは決してありません。
単に、それぞれの文化の違いによるもの。もっと言えば、コミュニケーションの取り方に違いがあるのです。

日本は世界一の〈ハイコンテクスト文化〉であるのに対し、欧米は〈ローコンテクスト文化〉といわれています。

「コンテクスト」とはコミュニケーションを取り合う同士がもっている基盤、
たとえば言語、風習、知識、体験、価値観などのこと。いわば、〈以心伝心度〉のようなものです。
国民同士がこのコンテクストをいかに多く共有できているか。
それがコミュニケーションの違いとして表れてくるのです。

 

人種も言語も同じ、教育も一定レベルの水準を保っている日本人同士は
「日本語を話し、読み書き・計算ができる」ことを大前提としてコミュニケーションが取れ、
ビジネスもそのうえに成り立っています。

さらには、一から十まで言葉にして伝えなくても、相手の意を察し、
分かり合う〈あうんの呼吸〉も身につけています。

ところが、欧米ではそうはいきません。

世界でも有数のローコンテクスト文化であるアメリカでは、
人種も言語も風習もさまざまな“国民”がひとつの集団として国家を作り上げています。

学校に行けず、読み書き・計算ができない人たちが国民の何割にものぼる国もあります。

そういった国の人たちがどのようにコミュニケーションを取っているか?
それは自分の気持ちや考えをきちんと言葉にし、誰もが理解できるような〈一定のルール〉に従って伝えているのです。

その〈一定のルール〉こそが〈ロジカル〉であること。

日本人同士では〈あうんの呼吸〉の他にも、「関西出身だからノリがいいだろう」
「九州男児だから亭主関白だろう」といった〈共通認識〉があります。

 

日本支社からアメリカ本社に栄転した、ある東大卒の人に聞いた話です。

「アメリカ本社に転勤になり、意気揚々と渡米しました。
しかし、なぜだか仕事がしづらい。アメリカ人の上司や同僚の、私を見る目が違うのです。
常に意見を求められ、ディベートが始まります。

うまく議論できずにいる私の評価はいつしか『アイツは何も考えてない』『アイツは頭が悪い』になっていました。
人生初の経験でした」

彼は出社拒否症になりかけるほど落ち込みましたが、やがて気づいたそうです。

日本では取り立てて意見を述べなくても、「東大卒」というだけで、
「優秀に違いない」「きっと何かすごいことを考えているはずだ」と相手がいいように解釈してくれていたのだと。

そんな共通認識がアメリカにあるはずはありません。

自分の意志をもち、それをしっかり相手に伝え説得できる〈ロジカル〉な人間でなければ、
ビジネスにおいて「役に立たない」と見なされるのです。

長いこと〈あうんの呼吸〉が当然とばかり、「なんとなくわかってもらえただろう」というレベルの意思疎通で
事なきを得てきた日本のビジネスシーンは、今まさに変革の時期を迎えています。

企業のグローバル化が叫ばれてから、すでに20年以上の歳月が流れ、
「商談相手が外国人」という時代から、「上司が外国人」という時代に突入しているのです。

英語を公用語にする日本企業が次々に現れ、アフターファイブに英会話教室に駆け込むビジネスマンが増えている昨今、
私が声を大にして言いたいのは

「大事なのは、〈何で〉伝えるかではなく、〈どう〉伝えるか」であるいうことです。

私の言いたいことを端的に表した、あるエピソードがあります。

カルロス・ゴーンが日産自動車の代表取締役社長に就任して間もなく、社内会議が行われました。
発表者は、英語が堪能で海外経験も長い幹部社員。

ゴーンはその社員の発表中、何度も首をひねり、最後に

「あなたは英語は達者だが、何を言いたいのか、時々わからない」

と言ったそうです。

ゴーンの祖国であるフランスは、ハイコンテクストとローコンテクストのちょうど中間くらい。
それでも日本人の感覚とは大きな隔たりがあるのです。

いくら英語が流暢に話せたところで、ロジカルでなれば、外国人には通じない。

それなのに、必死に英語を勉強する日本のビジネスマンの多さにくらべ、
ロジカルな話し方を勉強しようとするビジネスマンはまだまだ少ない。

けれど、それも仕方ないことなのでしょう。私たち日本人は学校教育において「話し方」を学んだことがないのですから。

 

 

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